総資産の把握

 第一に行うことは、自分の寿命を予測すること。この場合個人個人の体力の問題もありますから、いくつか持病を抱えている人は、平均よりも少ない寿命で考える必要があるかもしれません。

 今のところ、健康には全く問題ないと思っている人は、平均よりも多めに見積もる必要がありそう。マスコミは人生100年時代と騒いでいますが、一般的には85歳を境にして、プラスマイナス10歳ぐらいを想定すればいいのかなと思っています。

 次に考えるのが現状の総資産の把握。これまたいろいろな計算方法が考えられますが、分かりやすく言えば普通預金や定期預金の貯金総額ということです。

 ただし、単に資産というと、土地家屋の不動産や自動車等も含まれるように思いますが、将来売却して現金化するという予定がなければ、これらは考慮する必要はないです。

 というわけで、老後を迎えるにあたって、一度暇ができたときに、金庫や棚の奥にしまい込んであった通帳類をすべて取り出し、その時点での金額を把握します。

 最初は大変ですが、一度リスト化してしまえば、次からは楽になります。

 さらに、株式投資等の投資をしている人は、その投資額。ただし現在の株価が投資額を下回っている場合は、将来の値上がり期待はちょっと横に置いておいて、今現在の評価額で計算。投資信託等も同様。

 上回っている場合も同様。要はその時点で現金化したらいくらになるかということです。

 また払い込むことによって将来いくらかの還元が期待できる保険等も、その還元額を計算します。

 私は早期退職後表計算ソフトを使って、横軸に銀行名、縦軸に年月という表を作り、毎月月末にこの数値を更新するようにしています。

 当然ながらそれぞれの金額を横に合計していけば、その時点での資産の総額を求めることができます。

 よく定年後に大きな退職金をもらって財布のひもが緩んで贅沢三昧。気が付いたら貯蓄額が何百万も減少していてびっくりしてネットで相談、なんていう記事を見かけますが、こういった表を作っておけばそういった心配も必要ありません。

 なお上記は資産のみの計算ですが、何らかの借金がある人はその分を差し引く必要があります。代表的なのが住宅ローンですが、資産総額を計算した時点での、残りの返済額を知っておく必要があります。

 つまり2000万円ぐらい資産があっても、住宅ローンの残債が1000万あれば、実際の資産は1000万しかないという単純な理屈です。

 これらに該当するのは、ほかにも家のリフォームとか車の購入代金、クレジットカードでの多額の買い物など。こういった実態があればそれも考慮する必要があります。

 以上によって、その時点での家計の総資産が把握できます。次に行うのが、総資産を把握した時点から、自分が予想する寿命までの総収入の計算です。



総収入の把握


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