息子の弁当作り

 妻が長期入院となり、その間は父子家庭になってしまいました。この間前ページに書いたように、家計の維持と中学生の息子のための良質の食事作りを目指して自炊。

 とはいえフルタイム勤務の傍らですから出来ることは限られています。そもそも料理の知識も技術も余りありませんから何かと不便。

 それでも息子が中学生のうちは何とかなったのですが、高校に進学してはたと困ったが弁当

 中学生までは給食がありましたが、高校にはない!学校では菓子パン程度は販売されているようですが、不経済だし育ちざかりの子供には量も不足し、栄養の偏りが心配。

 と言うことで「こりゃまいったな」と思いつつ手探りで弁当作りが始まりました。

 基本的には前日の晩に翌朝のごはんが炊けるようにタイマーを設定するところから作業が始まります。

 当然ながら米を買ってきて、適当な容器に保管し、必要量取り出し最初に洗米。続いて炊く量に見合った水を加えタイマー設定。

 朝起きるとすでにご飯が炊きあがっていますから、先ずはこれを弁当箱に入れます。ついでにノリや梅干しなんかを入れて主食が完成。

 問題はおかず。見よう見まねで卵焼きを作り、前日のおかずでから揚げ等を作っていればそれを利用。

 さらにウインナを焼いたりシャケを焼いたり。しかしメニューの変化は少ない。というわけで、ある時職場の女性の同僚に「弁当作りが大変です」と嘆くと、「冷凍食品の活用が良いのでは」という貴重なアドバイスをもらいました。

 というわけで、早速スーパーに行き冷凍食品コーナーに行くと、弁当用の小さな惣菜が多数販売されていてびっくり。

 いろいろ買ってみましたが、息子に受けが良かったのはやはりハンバーグ、唐揚げ、ステーキ等の肉食系。それでも栄養の偏りを考えて、ほうれん草のおひたしと行った葉物類のおかずを追加。

 こういった工夫で何とか見た目は弁当らしくなりましたが、それを持たされた息子の心中は複雑だったかもしれません。

 ただ母親が長期入院、最後は他界という現実を知っていますから、「こんなものは食べたくない」というような反抗はほとんどなかったような気がします。

 そんなわけでこの時期はこういった弁当の総菜に関する知識も増え、冷凍食品のコーナーを見るようになって、世の中にはこんなに多様なレトルト食品があったんだという新たな認識にも繋がりました。

 そんな中、我が家が今も常備しているのは味の素の冷凍餃子。人気もあるみたいですね。ただ基本的に手作りが一番だと思っているので、今も普段のおかずはなるべく手造りにしています。




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