国民年金保険税の徴収

 国民年金保険の財政が危なっかしいというのはよく聞くことです。もしかしたら払い込んだ分、戻ってこないかもしれない、と考えるのも無理からぬことだとは思っています。

 しかし私は必要なら払うべきなんだろうと早期退職時に思っていました。すると退職した翌年の夏、年金機構から国民年金納付についての書類が届きました。

 それによれば、月々の納付額は1.5万円程度。ただこの時は、以前から予約していた海外旅行に行く直前だったので、書類を一通り眺めて旅行に出発。

 すると帰国してびっくり。「もしもしホットライン」というところから2回留守番電話が入っていました。

 内容は「重要なお知らせがあるのですぐに連絡をお願いします」というもので、「こりゃ悪いことをしたかな」と思った反面、「通知が来てまだそれほど時間が経っていないのに、妙にしつこいな」と若干の不信感を覚えました。

 まあ「国のほうで、少しでも未納者を防ごうとしているんだろう」と好意的に解釈することにして、指定された電話番号に電話を掛けました。

 ところが電話をすると話し中。「混んでるのかな」と思いつつ、時間をおいて何回か電話をしましたがやはり話し中。

 「すぐ電話をしろと言っておいて、話し中は失礼だろう」とちょっと立腹しながら繰り返し電話をすると、4回目ぐらいにようやく呼び出し音が鳴りました。

 「留守中に電話があったようですが」と切り出すと、いきなり年金機構から委託を受けている「もしもしホットライン」ですが、「支払いについて伺いたい事がある」といいます。

 重要な連絡ではなく伺いたいことがあるということで、さらに不信感を募らせます。文書では「重要な連絡があるのですぐに連絡を」と書いてあるのに、実際に電話をしたら重要な連絡ではなく「伺いたいこと」ということで、話が違うぞと思いました。

 しかも話を始めると、半ば一方的に電話番号や住所を知らせろというので、何か不審者からの電話を受けているようでかなり不愉快な気持ちになりました。

 まあたまたま電話に出た担当者の資質の問題かなという気もするのですが、半ば強圧的かつ事務的な対応で、役所の権威をかさに着ているのかと不信感も増加です。

 ちなみに電話の内容は連絡先と納付の必要性を説明されただけ。結局重要な連絡が何なのかということは全く不明。とはいうものの、何らかの形で納付をしなければならないということは分かったので、改めて送付された書類を確認。

 すると支払い方法にクレジットカード引き落とし方法があると書かれていました。そこで、カードならポイントもつくし、それがいいかなと思い手続きをしようとすると、なんと今度はカードで引き落としを希望する場合は、最寄りの年金事務所まで行って手続きをしないといけないと書かれています。

 よくもまあこんな面倒なことをさせるなあ、これでは滞納者が増えるわけだと思いました。それでも一度は話しを聞いてこようと思い、実際に最寄りの事務所をネットで調べて行ってみたところ、思わぬ展開が待っていました。

 私の区域を担当している年金事務所は、とあるビルの一角にありました。エレベーターを降りると、申請の内容によってカウンターが違うようで、5つに道が分かれています。

 国民年金の支払いについてというコーナーに向かうと、銀行と同じように受付順の紙を機械から受け取るようになっています。

 全体の様子を見ると、相談しているのは10人ぐらい。すぐに私も受け付けてもらえました。クレジットカードの申請書類をもらい、書き方を説明してもらいその場で記入。

 提出時に来年はどうなるのか、というような話しをしたついでに、「実は早期退職をしたので6月分までの支払いが滞っていたんですが、来年は支払いの免除を受けたい、理由は現在パートの仕事しかしていないから」と伝えると、なんとそれなら今年も免除の対象になる可能性があるということでした。

 早期退職をした証明書類と申請用紙があれば、考慮してもらえるかもしれないということで、早速その手続き書類をもらって帰ってきました。

 しかし先日の電話ではそういったことは全く説明されなかったので、つくづく行ってみて良かったと思います。実際には申請してみないと結果は分からないわけですが、何も知らずに納付をしていた可能性もあったなと思っています。

  というわけで、早期退職をした証明書や免除申請書類を整えて2週間後ぐらいに再度事務所を訪問し書類を提出。ちなみに申請書類は退職した証明書のコピーと申請用紙だけです。

 申請用紙は現在の住所等を記載し、退職理由を数行書いただけで受理。離職特例という制度があるようです。この結果が数ヶ月後に分かるようで、認められれば以後の保険金納付が減額か無料になります。

 そしてさらに2か月後の10月下旬、年金事務所から通知が来て全額免除が認められました。


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